2007年9月20日木曜日

彼我の境界

「ケニアにきたら、一日一ドル以下生活を実践するぜ!」
などといきまいていたのだが、
ブシアは予想外に街だったので、全然そんなこと実践できずにいたのだが、
今日、ブハイヨイーストに向かう途中の食堂で、
20KSHのニャマシチュー(ビーフシチュー)とウガリを発見する。

ブシアの中級ホテルでは、ニャマとウガリは120KSH。
通常の飯屋で食べれば、80KSH~60KSH。
40KSHくらいまで来ると、結構安いなぁという感じ。

「やった!一日一ドル以下生活?」と思って、注文。

しかし、この物体、今までの人生で食べた肉の中で最もまずい。。
なにせ、ウンコのにおいがするのである。
肛門の肉なんじゃないかと思うくらい。
40KSHくらいまでは、おいしく食べられる肉が出てきていたので、
正直油断していた。。

しかもウガリ、黒ウガリだったのだが、この黒ウガリ、曲者で、
入念に準備がされていると、白ウガリよりも味わいがあり、おいしいのだが、
安いところで食べると、半端なくマヅイ代物なのである。
しかも、冷めていたし。

肉は2ピースだけだったので、なんとか我慢して食べるものの、
ウガリは完食できず。。


一日一ドル以下の生活を実践して、
「貧困ラインっつっても、生きられるぜ?」
などとのたまって、貧困を身近なものにしてしまおう、
とひそかに狙っていたのだが、正直ムリである。

正確に言えば、一日一ドル前後で生活することは可能といえば可能だと思うが、
僕にはムリである。

20KSHと40KSHには、見えないが確実にラインが存在している。

多分僕は20KSHの昼食のために、腹を壊すだろう。
非衛生的な環境の食事と、生水のため。

しかし、もし僕がずーっとこの食事と生水で生きてきていたら、
そして、僕がすこぶる健康だったら、
僕はこの環境下で生きていくことが出来ると思う。

しかし、一度病気になったら、この環境下で生きていけるのか?
一日食べるのでいっぱいいっぱいなお金を医療に費やせるのか?
さらにこの「医療」、医者へ払う金や薬のことではなく、
健康な状態でもきつい、暑く、長い道のりを、徒歩で、自転車で、
あるいはお金をボダボダやらマタツやらに払って、行くことが出来るのか?

僕の感想としては、答えは限りなくNOに近い。

貧困と言う状態、実際に経験したわけではない。
さらに、今日感じたものよりも、ひどい状態にいる人もいるだろう。

余談だが今日、蚊以外の虫に刺された模様。
右腕に鋭い痛みがある。
病院にいこうかと思ったが、
超混んでいるのでやめた。

日本だったら、
「大事をとって病院行っておくかー」
という思考になると思うが、
ブシアでは、
「混んでるし。。」
となる。
多分、大丈夫だと思うが、
もしこれが致死率の高い虫だったら?
貧困ならずとも、ブシアの医療には問題を感じる。

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