2007年9月21日金曜日

最後のナンバレ(多分)

今日の午前中は、ようやく、ラジオの配布式が行われた。
いつも見慣れた、アクティブなPEたちに、ラジオを配布して、
それをネタに、人を集めて、ピアエデュケーションをさせよう、というもの。

まあ、ぶっちゃけた話、ラジオがピアエデュケーションに使われるとは到底思えないので、
正直、お金の無駄だと思う。
もしくは、ただのPEへのインセンティブ。
FHIは、正直お金の使い方が下手だなぁ、とたまに思う。

しかし、見慣れた面々がうれしそうにラジオを受け取っているのを見ると、
こっちもうれしくなるものである。

で、なんでこのラジオの配布式が遅れていたかというと、
他のNGOとの連携の問題。

ブシアのROADSプロジェクトは、FHIというNGOの主導の下、
ADEO、PATHの2つ(もしかしたらもっと)のNGOが実働を担う、という状況である。

FHIは、USAID経由でADEOにお金を渡す。
主に、全体の取り仕切り、決定権限を持っている。
ADEOはもろもろの実行に責任を持っている、いわば現場責任者、
PATHは、PEたちのトレーニングを主に担当している。

で、PATHの連中となぜかコミュニケーションがとれず、
ずーっと延期されていたわけである。

さらに言えば、今月は2つのトレーニングが予定されていたが、
それも行われていない。
これも、PATHとの連携の問題。

NGO同士の協働というと、聞こえはいいが、
実情は延期延期延期延期・・・である。


配布式終了後、急いでナンバレへ。
今日のマタツは、2年前の暴力乗り合いタクシーよろしく、
15人乗りに、30人近く。
狂ってます。

今日は、ナンバレタウンシップという最も近いエリアへ。
結構な数のPEが集まっていた。
ディスカッションの内容は、あんまり変化が無いので、正直飽きてきている。
そこで、今日は、フレイレ的意識化の実践みたいのを行ってみた。

PEたちは、あれが問題これが問題、と次々と要望を挙げていくわけだが、
どれか、彼らにとって一番の問題なのか、
それを解決する方法は無いのか、
等など、質問してみた。

結果としては、あまり上手くいかず。。
というのも、僕もPEも英語に問題があるため。
後何回かミーティングに参加すれば、なんか分る気がするんだけどなぁ。。
エンパワー、言うは安し、行うは難し。

その後、アイザックに勧められて、ロッククライミング。
ナンバレは、丘陵地帯という感じで、比較的なだらかなアップダウンが続いている
(自転車走行は大変。)
で、その平原の中に、ぽこぽこと岩が出ている。
岩の質から、噴火の跡地という感じ。

天辺までは、サトウキビをかじりながら10分足らずで着いたのだが、
そこからの眺めは、最高。
なだらかな中に、ぽっこり出ている岩なので、ものすごーーーーーく遠くまで見える。
ふと思ったが、観光っぽいこと、初めてしたような。。。

まあ、当初の目標として、仕事をしにケニアに行くわけで、
観光は後回し、と設定したので、、と言い訳をしてみる。


ナンバレの街に帰り、昨日と同じようにアイザックと分かれる。
「明日は・・・」と言いかけて気づく。
今日で最後だ。

アイザックと過ごした時間はそんなに長くないけれど、
僕は、誠実なアイザックがとても好きだ。

「Tutaonana tena(また会おう)」
とても不確かで、不誠実で、無責任な言葉だが、
そう言わずにはいられなかったし、
絶対にまた会いたいと思う。
不確かで不誠実で無責任だけれど。

そのまま、ホテルに帰宅。
僕のスワヒリ語ティーチャーの、ホテルスタッフたちとも、
ブシアにいるのは後一週間だ、という話をして、
ともに感傷に浸る。

正確には、感傷というより、後一週間後には
ここを離れるという現実に現実感が無い。
信じられない、という感じ。

明日は、絶対に見たいと思っていたビクトリア湖の観光がてら、
JICAの調整員の千葉さんとお会いしてくる予定。
一人ロングトリップ。
楽しみ。

残り少ないブシア、ここに来てようやく楽しみ方、動き方に確からしさを感じる。
いつだって、時間は足りない。

0 件のコメント: